キーボードを自作する
やっとキーボードが完成した。
というより、発注していた基板は7月末には届いていて、8月上旬には組み立てが完了し、9月上旬にはケースが完成していた。
記事を書こう書こうとと思っていたが、子がインフル→流行性結膜炎のコンボを決めた直後に自分も流行性結膜炎をもらってしまい、仕事以外で PC の前に座る余裕がほとんどなかった。
と、また数ヶ月ブログ更新をしなかった言い訳はこの辺にしておいて、キーボードを基板から設計した所感を書いていこうと思う。
##成果物(ケース無し)
ケース作成前はこんな感じ。 配布する予定もなかったので、ボトムプレート無しの無骨構成になっている。
かなり R を大きめにしているが、これは後述の木製ケースを作る時にトリマービットの選択肢を増やす目的で大きめにしている。
設計時は「トリマービット軸(6mm)より大きければ良いか」と雑に 9mm で設計していたが、普通に 6mm で良かった。
また、極細ウッドフレームにしたかったのでエッジを 5mm 程度しか設けなかったが、 8mm ぐらいは余裕をもって置くべきだった。
##成果物(ケース付き)
そして見出しで使用しているのがケース付きの画像になる。
普段木工やるから余裕だろーと思っていたが数え切れないほどのミスをした。
オーク材(とても堅い)を使ったが、トリマービットが古くて加工がかなり荒くなった
精密操作なので新品かつ硬質ビットを事前に用意しないといけない
治具を適当に作ったせいで微妙に基盤と合わず、キーキャップが干渉した
先述の基盤のエッジの余白や、治具で手を抜かないことが重要
オーク材の削り出しでなく、棒材を四角にボンドで接着して作ったので、トリミング時やサンディング時に何度か外れた
継ぎ加工やダボなどで接着面を広げないとたぶんまたそのうち壊れる...
総じて自分の荒さが顕現してしまったが、トリマーの素人芸は限度があるので CNC でも買おうかなと開き直っている。
##反省点
基盤作成は 自作キーボード設計ガイド Vol1 設計入門編 のおかげでほとんどハマらず、発注して届いた基盤が普通に使えたのでめちゃくちゃ感動した。
本当に良書なので後日書評を書きたい。
反対に、本に書かれていない部分については配慮が足りない部分が多すぎて「もう一台作るかーー」というお気持ち。
次に作る時にはこのあたり考慮した物にしたい。
キーキャップの選択肢が XDA 以外皆無なので、もうちょっとスタンダードにする。とくに Backspace, Enter, バックスラッシュの 1.75u~2.25u のあたりと、 R1, R2, R3 列のブランクキーのなさ(特に 1u 以外)に絶望してしまった。 Enter が 1.75u なのは MacBook も同じなんだしもうちょっと選択肢あっても......。
ProMicro のコンスルーとキースイッチが干渉してしまった。ピンヘッダでハンダ付けし、可能な限り短く切り詰めたので動作はするが、 BLE Micro Pro への換装ができなくなってしまった。
木工力の低さを自覚して CNC をポチり、継ぎ加工などできないので無垢板をポチる
##感想
ケース周りはトライとエラーしかなかったが、なんだかんだで最高のキーボードができた。
自作キーボードめっちゃたのしい!!!みんなこっちの沼においで!
キースイッチが常に欲しい位置にあるし、木製フレームだからかやや固めの音が個人的にはどストライクである。
何より見た目が良い。
なんだかんだ XDA キーキャップも好きだけど他に使ってみたいキーキャップは山ほどあるので、次に作る時はキーキャップの互換性を意識した構成にしたいなぁ。
###余談
リビングテーブル(オーク材)で撮影した写真だと背景とどうかしすぎてフレームが消えてしまった。
あんまり材質に統一感を求めすぎるのも微妙な気がしてきたので次はウォルナットなどでもチャレンジしたい。